五輪で日本選手大活躍

ミラノ・コルティナ五輪が開幕した。日本勢は各種競技でメダルを獲得、2/16時点で金メダル3個、銀メダル5個、銅メダル9個と大活躍を見せている。中でも「新・お家芸」として注目を浴びているのがスノーボードだ。ビッグエアでは男女ともに金メダル、ハーフパイプも男子が金メダルを獲得した。夏季五輪で活躍したスケートボードとも共通するが、1枚板競技の強さの秘密を改めて探ってみた。

AIによると、①子供時代から空中技に慣れている②練習環境の進化③技術オタク化④人口密度(同世代のトップ選手同士が集結)⑤ストリート文化と競技スポーツの融合、などを構造的理由として挙げる。 

次に関係者の話として、

・日本人の体形…スノーボードのフリースタイル系と言われるハーフパイプ、ビッグエア、スロープスタイルやスケートボードは、小柄で華奢な体形が有利。

・日本人の気質…コツコツと練習すると成長するタイプの種目が得意。

・充実した施設…競技人口拡大と選手の活躍を背景に各地に充実した施設が開設された。オフシーズン(スノーボードであれば夏場)でも練習できるように設計された最新器具を備えた設備が増加した。

・練習施設の安全性…世界に先駆けて練習施設にエアマットを設置。日本がこだわる安全性への配慮により、失敗しても大けがに繋がり難く、安心して大技の練習ができる。

・経験と指導…大会出場経験のある指導者のもと、今の現役は小さい頃からジュニアのワールド大会に出場して経験を積んでおり、気後れせず平常心に近い状態で五輪本番に臨める。

・雪文化…北海道、東北、北陸と雪の多いエリアを抱えることに加え、世界に誇れる上質な雪質。

などを挙げており、なるほどと納得させられる。

筆者が感銘を受けたのは競技者へのインタビューだ。今大会の選考に漏れたビッグエアー宮村選手は、

・挫折を糧にする力…日本の若者は失敗してもすぐに立ち上がり、次の一本でさらに高い難易度に挑む「前向きな姿勢」がある。練習で成功体験のない技を本番で挑戦、国際大会での逆転劇に繋がっている。

・部活的体験…少年時代からの地道な練習習慣があり、集団生活で切磋琢磨が得意。

と指摘する。ビッグエアNZ代表のファレル選手も、「彼らは多くの心を持っている。最も細かな点まで完璧にする」と日本選手を称賛している。「細部へのこだわりと不屈の精神」、それはかつて世界を席巻した日本の製造業が誇った長所そのものである。見た目は「ちゃらい」と言われながらも、今の若者が日本人の持っていた美徳を競技の中で体現しているのは喜ばしい。一方で、現代の日本企業全般を見ると、その長所が失われつつある気がする。バブル期以降、大企業病とされる減点主義と現状維持の姿勢が染みついている印象だ。京都大学などの研究グループは、仕事のやる気をそぐブレーキ役として働く脳の神経回路を発見した。ニホンザルに失敗に対して罰を与え続けると、サルは課題に取りかかりにくくなったそうで、うつの症状まで見られたという。まさに大企業で見られがちな現象で、失敗するくらいなら挑戦しない姿勢は、五輪メダリストが失敗しても繰返し練習して栄光をつかむ姿とは対照的だ。不断の努力が実を結ぶ姿に、国民は希望と感動を見出す。衆院選での異常ともいえる高市人気も、寝る間を惜しんで働く姿が「停滞する日本を打破する熱量」として共感を呼んだ結果かもしれない。政権基盤が強化され、高支持率に応える政策運営が期待されるが、こちらの方はまだスタート地点だ。

0コメント

  • 1000 / 1000