米国市場

力強い回復を見せる製造業や住宅市場の一方で、新型コロナの感染再拡大が懸念される中、成立の見通しが立たない追加経済対策や改善が頭打ちとなる労働市場などの強弱入り混じる経済データの影響で米株市場は方向感のない展開が続く。一部投資家による大量のオプション取引に伴うヘッジ取引(デルタヘッジ)が相場の動きを加速させた面もあるが、大統領選を控え売買高が細り流動性が低下しており、当面はもみ合いながらもボラティリティーの高い展開を予想する。

先週はFRB高官の発言が相次いだが、概ね財政政策の必要性とゼロ金利政策長期化を連想させるものだった。パウエル議長も下院公聴会で、米経済の不確実性に対し金融政策でできることはやったので今後は財政政策に期待すると発言した。結果的に当面の金融政策は現状維持が見込まれ、またその期間はインフレ率が前年比+2%を一定期間オーバーシュートするまでのかなりの長期にわたると予想されるため、当面の米金利は現状レベルでの推移かつ変動幅は縮小傾向となるだろう。

0コメント

  • 1000 / 1000