日米欧経済
・米国
連銀が発表した10月の製造業景気指数および9月の小売売上高などは拡大基調を保っており、足元でも米経済回復の勢いが持続していることが示された。一方で新型コロナ感染者の再拡大や与野党間で合意に至らないことによる追加経済対策の遅れが不透明要因となっている。大統領選まで2週間余りとなりバイデン候補が引き続き10%ほど支持率でリードを保っているが、選挙結果が僅差となった場合の政治的空白やそれに伴う政策決定の遅れも懸念される。
・欧州
ユーロ圏8月の鉱工業生産や独10月のZEW景況感指数は落ち込み、新型コロナウイルスの感染再拡大が景気回復にブレーキをかけつつある。新型コロナ感染者の増加数は仏、伊、蘭で過去最多を記録、欧州各地で夜間外出禁止令および飲食店の営業短縮等の措置が取られている。加えて、ユーロ圏と繋がりが深いトルコの債務リスクの高まりや混迷するBrexitに関する通商交渉など、欧州全体が再び視界不良となりつつある。
・日本
8 月の機械受注は前月比プラスを維持、9月の工作機械受注も前月比23.8%と2カ月ぶりのプラスとなるなど、堅調な中国経済に支えられ製造業は回復基調を維持している。GoToキャンペーンなどに伴う消費活動の再開で非製造業も最悪期を脱出しつつあり、国内景気全般の回復が期待できる。ただし足元では、世界的に広がる新型コロナ感染第2波や米大統領選のゆくえなどが懸念材料。
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