欧州市場
伊でレンツィ元首相が率いるイタリアビバが連立政権を離脱、独の与党CDU党首選では一時的に反メルケルの候補が優勢となるなど、一向に収まらないコロナ禍に加えお家芸とも言える政局混乱を嫌気し欧州株は上値が重い。ただし、伊、独ともに現政権の政策継続が当面見込まれる状況となったことに加え、独を中心に生産関連や先行きの景気に関する経済指標は堅調。ワクチン接種もスタートしており、コロナ収束を見据えた時の欧州株の上値余地は大きい。
インフレ率は日本ほど低下していないにもかかわらず政策金利は▲0.5%と日本より低く、今後ワクチン実用化による経済正常化と欧州復興基金活用に伴う大量の共同債発行の思惑から、欧州金利は足元の米金利上昇の影響を受けやすい。ECB理事会では「金融環境が安定していればPEPP枠をすべて使い切る必要はない」としており、膨らみ続けるバランスシートを危惧する議論もあると思われ、欧州金利の低下余地は限られよう。
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