米国市場

供給制約により滞っていた生産活動が徐々に回復し製造業は堅調、一方でクリスマスに向けホリデー商戦に突入した消費サービス業も好調なようだ。また10月の個人所得は前月比0.5%と2ヶ月ぶりにプラス転じたことに加え、企業収益も回復基調を維持しており、足元における米株の懸念材料は、コロナ変異種による感染再拡大とインフレ動向といったところか。但し、好景気下のインフレであれば金融政策によってコントロールは可能と思われ、株価はアノマリー通り年末に向け堅調な展開が続きそうだ。

バイデン大統領は次期FRB議長にパウエル氏を、副議長にブレイナード氏を指名した。与野党からの支持により上院での指名承認も確実視されており、金融政策の現状維持が予想される。一方で11月のFOMC議事要旨では想定より速いペースの利上げが議論されたことが明らかとなり、また指名会見でパウエル、ブレイナード両氏が揃ってインフレとの闘いが最優先事項と述べたことで、FRBはインフレ警戒モードへと舵を切った可能性が高まった。当面は米金利の緩やかな上昇傾向が続きそうだ。

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