米国市場

足元、米国の企業業績は堅調で雇用環境など経済も大幅改善している。一方で、懸念材料はオミクロン株による感染再拡大とインフレ動向に集約できる。コロナ感染については、ワクチンの有効性の正式認定および重症化リスクの低下を市場は織り込みつつある。一方、インフレ加速に伴う緩和局面の早期終了を市場は既に想定しているものの、将来的な流動性の縮小と金利上昇は未だ消化されていないようだ。金融政策の進捗に伴い、ハイテク銘柄を中心に株価上昇スピードを減速させる可能性がある。

インフレ加速に対する庶民の不満は政権の支持率低下に反映され政治問題化しており、FRBはバイデン大統領の意向を踏まえインフレ警戒モードへと舵を切った可能性が高い。パウエルFRB議長を含めFRB高官は相次ぎテーパリングの加速を示唆、今週のFOMCで方針転換のアナウンスがあることは既定路線であり、注目は利上げタイミングに関するコメントとなる。コロナ変異種への警戒から米金利は一時的に低下したが、FOMCの内容次第では再び上昇基調に戻る可能性がある。

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