米国市場

企業業績は堅調、雇用環境も大幅改善しており、足元における米経済の懸念材料は、オミクロン株とインフレ動向となる。オミクロン株に関し重症化リスクは低いとの認識のもと、政府は行動制限を実施しない方針で、経済活動の減速は避けられそうだ。一方、インフレに関してはFRBが流動性の供給抑制と利上げで沈静化を狙うが、市場は副作用として懸念される景気失速は避けられると判断しており、足元の米株は史上最高値圏にある。今後もインフレ動向を睨みながらも緩やかな米株上昇が期待できそうだ。

FRBがインフレ指標として注目する11月個人消費支出コア価格指数は前年比4.7%と38年ぶり高水準となり、8ヶ月連続で目標値2%を上回った。FRBはインフレ沈静化のためにテーパリングを開始するとともに、メンバーによる予想では2022年と23年に各3回、24年に2回の利上げを行う。過去を振り返ると、2000年以降の利上げ局面では、利上げ開始後2年間は物価上昇にブレーキはかかっていない。仮に今回も同様の動きとなれば、先行き利上げの加速とそれに伴う金利再上昇が想定される。

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