米国市場

加速するインフレを抑制するため、FOMCでは市場予想通り0.25%の利上げが決定された。一方でウクライナ情勢の深刻化を受け世界的規模での経済停滞懸念が燻るが、パウエルFRB議長は米経済の力強い拡大は利上げの影響を十分吸収しうると語った。米国は地理的にウクライナから遠いうえ、原油や天然ガスおよび穀物などを産出する資源国でもあり、加えて基軸通貨ドルを持つことからインフレに対する耐性も強く、先進国の中で米株の比較優位が続く。

FOMCでは0.25%の利上げが決定され、先行きの金利見通しでは年内残り6回のFOMC全てで0.25%の利上げ、翌年も3~4回の利上げを予想、最終的にFFレートは2.8%程度まで上昇するとされた。ウクライナ情勢の先行きは不透明だが、エネルギー価格上昇などを通してインフレ圧力を一層高める可能性がある。過去においてインフレ沈静化には利上げ開始から1年以上かかっており、今回も長期化が想定されることから、連続利上げにより10年金利は中立金利とされる2.4%程度まで上昇する可能性もあろう。

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