米国市場
40年ぶりの物価上昇とそれに伴うハイペースの利上げ、その結果であるリセッション懸念の台頭などにより年初から米株は調整局面入り。足元ではオーバーキルへの警戒感から米長期金利の上昇は一服、その上でハードランディングは避けられるとの見方から米株は反発した。ボラタイルな相場が続くが、ISM景況指数などマインドが堅調なことに加え、米国は石油や穀物の主要輸出国でもあり、資源国としてインフレの恩恵も受ける。さらに基軸通貨国として米経済の堅強さは突出しており、米株の下値は固いと思われる。
足元のインフレ高進を受け、FRBは7月に0.75%、9月も0.5%以上の連続利上げを予定する。一方、足元では原油および資源価格のピークアウト感が広がるうえ、平均時給も上昇一服となり物価上昇圧力の緩和が見込まれる。加えて先行き米経済のリセッションリスクも燻っており、長期金利の上昇局面は一旦終了のようにも見える。但し過去の例では、インフレがピークアウトしてから利下げに転じるまで1年程度のタイムラグがある。今後も、インフレ動向と米景気を睨みながら神経質な展開が続こう。
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