米国市場
4-6月期のGDP成長率は2四半期連続で前期比マイナスとなりテクニカルリセッション入り、FOMCでは市場予想通り0.75%とハイペースの利上げが続く。この様な環境下にもかかわらず米株は反発基調となっており、年初来の下落幅の半値戻しとなった。今後は現実的に米景気が後退するのか、それともイエレン財務長官が指摘する通り、後退は回避できるのかを判断する局面となる。ただし、足元の動きを見ると悪い経済指標に対し耐性が出てきており、下値は固まりつつあるようだ。
テクニカルリセッション入りを受けて米金利は大幅低下、市場は来年の利下げを織り込み始めた。FOMCはFFレートを0.75%と前回会合に続き大幅に引上げ2.25-2.50%としたにもかかわらず、利上げ幅が一時想定された1%ではなかったこと、およびパウエル議長の「今後データ次第では利上げペース減速もあり得る」との発言を拠り所に金利は低下した。リセッション懸念もあり債券需給は良好だが、一方でFOMC参加者が予想する年末のFFレートは3.5%と、残す年内3回の会合で計1.0%の利上げを見込む。今後は、インフレや景気指標およびウクライナ情勢を睨みながら、市場とFedの先行き金利レベルに対する乖離を埋めていくことになろう。
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