米国市場

インフレピークアウトは確実視されながらも、11月の小売売上高では物価高による消費活動減退が示され米株は下落。以前は悪い経済指標は利上げ抑制要因として株買い材料とされたが、現在はそこまでの余裕は無く米経済のリセッション入りを警戒する。つまり逆金融相場から逆業績相場への移行が進んでいると見られ、来年はその後に控える金融相場から業績相場入りによる株高が期待される。引続き金融政策頼りということになり、当面はFRBのスタンスを確かめながらの神経質な展開が続こう。

12月のFOMCでは0.5%の利上げとターミナルレートの引上げが行われた。来年末にFFレートが5.125%で頂点をつけ、その後2024年末には4.1%になると予想しており、2024年中に1%の利下げを見込む。パウエル議長の会見内容は比較的タカ派だったものの、利上げペースの減速と2024年の利下げ幅1%が示されたことで米長期金利は低下した。一方でFRBはインフレ目標到達まで利下げはないとしており、今後、コロナ禍後の労働需給やウクライナ紛争に伴うサプライチェーンの見直しの影響からインフレ率の低下スピードが市場の織込みと乖離した場合、金利の反発も予想される。

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