米国市場
S&P500指数は年末にかけ2017年以来最長となる7週連続の上昇を記録、10月末からの2か月間で株価は約20%上昇した。さすがに年末に向けては多少のスピード調整も予想されるが、来年には金融緩和相場から業績相場入りという株式市場の強気シナリオは変わらない。加えてAI関連ビジネスの拡大は1990年代のインターネット普及期に匹敵するとの見方もあり、ハイテク中心に業績拡大が期待される。世界の経済成長をリードする米国では、長期にわたる株式市場の上昇基調が続きそうだ。
FOMCでの予想外のハト派転換に加え、インフレ鎮静化を示す物価指標、加えて日銀など主要中銀のハト派寄りの政策決定を受け米金利は大幅に低下。長期から超長期金利は中立金利とされる3.8%に近づき、利下げ局面終了時に予想される金利レベルまで一気に低下した。一方で大幅利下げを織込む株価上昇に伴う消費過熱・インフレ再燃を懸念し、各地の連銀総裁による利下げへのけん制発言が相次ぐ。イールドカーブを見ると7-10年エリアが前後に比べ低く、先物と10年にショートカバーが集中したと思われる。当社試算ではCPIが2%を下回るのは来年5月以降となり、今回のラリーを演出した早期利下げ観測は見直される可能性があり、今後長期金利の反発が予想される。
0コメント