日米欧経済

・米国

6月の小売売上高は前月比横ばいと個人消費は減速基調にあるものの、ソフトランディング期待を高める。鉱工業生産は同0.6%と前月から低下したものの5か月連続のプラス、7月のフィラデルフィア連銀景況感指数も13.9と3か月ぶりの高水準となり企業活動は底堅い。6月の住宅着工件数は前月から増加した一方、7月の住宅市場指数は42と3か月連続の悪化、金利の高止まりが影響する。ベージュブックでは、不確実性の高まりにより今後6か月間は経済成長の鈍化が予想されるとした。バイデン氏が大統領選からの撤退と、ハリス副大統領を次期大統領候補として全面的に支持すると表明した。

・欧州

ユーロ圏5月の鉱工業生産は前月比▲0.6%と4か月ぶりのマイナス、主要国の独は▲2.4%、仏は▲2.1%と弱含む。7月のZEW景況感指数は43.7と6か月ぶりの悪化、欧州経済の回復は足踏みする。ECBは18日の理事会で予想通り政策金利の据置きを決定。ラガルド総裁は会見で、インフレは来年にかけて目標を上回ると予想、今後の利下げについては何も決まってないと発言した。市場では9月と12月の年内2回の利下げを織り込むものの、欧州や米国の政治動向に不確実性が高まっており、先行きは不透明。

・日本

6月の貿易収支(季調前)は2,240億円の黒字と3か月ぶりに黒字回復。円安が輸出金額を押し上げた一方、輸出数量は自動車メーカーの品質不正による生産停止の影響から伸び悩む。5月の第三次産業活動指数は前月比▲0.4%と2か月ぶりの低下、物価高の影響が出る。6月の消費者物価コア指数は前年比2.6%と2か月連続の上昇、政府による補助金減額の影響が出た。一方でコアコア指数も同2.2%と11か月ぶりに伸びが加速した。河野デジタル相は円安是正のために政策金利引き上げを日銀に要求。今月の日銀政策決定会合では、国債買入減額とともに政策金利の引上げが争点となる。

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