米国市場

8月のS&P500指数は月初に雇用統計下振れによる急落があったものの、月間では1.3%上昇となった。4-6月期GDP成長率(改定値)は、警戒感の強かった個人消費が底堅く年率3.0%と1-3月期から伸びが加速、景気の底堅さが裏付けられた。7月の失業率上昇はハリケーンによる一時的な現象と考えられることに加え、足元の週次ベース失業保険申請件数も下振れし、労働市場は落ち着きつつある。先週のジャクソンホール会議でパウエル議長は9月FOMCでの利下げを明言しており、景気の底堅さと共に金利の低下から株式市場は力強い上昇が続くだろう。4-6月期のGDP成長率(改定値)は年率3.0%と堅調な個人消費を反映し速報値の2.8%から上振れた。パウエルFRB議長のジャクソンホールでの発言から9月利下げは確実視されるものの、雇用を含めた米経済全般が堅調さを保っている限り、利下げペースは緩やかなものとなろう。政策金利は長期的には、緩和的でも引締め的でもない中立金利に収れんすると考えられ、米国の場合は3.5~3.8%となる。足元の10年金利は利下げ開始を先取りし、既にそのレンジに到達している。今後利下げ局面入りに伴い中短期金利は利下げ幅に連動して低下する一方、長期金利の低下幅は限定的となりそうだ。

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