米国市場

10月のPMIは製造業、サービス業共に上振れた。またIMFは消費と設備投資が共に堅調として米国の24年、25年の経済成長見通しを7月時点から2.8%へと上方修正。株式市場は金融緩和観測に加えて堅調な経済見通しを背景に好調を維持する。但し、賃金上昇とそれに伴う堅調な消費が物価を再加速させる兆しが出ており、足元で長期金利は上昇基調に転じつつある。物価再加速となれば利下げペースの減速観測により株価上昇が一旦終了となる可能性もある。今週発表の10月の雇用統計では、ハリケーンの悪影響が懸念される中で平均時給の伸びが注目される。足元の比較的堅調な経済指標を受け、米経済はソフトランディングどころかノーランディングとの見方も出てきた。加えて9月のコアCPIが再加速するなどインフレ再燃の可能性も高まり、利下げペースの後退、あるいは利下げ早期終了への警戒感から米長期金利は上昇基調だ。政策金利は中立金利とされる3.5%を大幅に上回るにもかかわらず経済が再加速しインフレ再燃となると、中立金利の基礎となる潜在成長率が想定以上に高まっている可能性もある。弊社試算でも平均時給が前年比4%台を維持する場合、年末に向けCPIの上昇が見込まれる。FRBは雇用情勢に注意を払っており、10月雇用統計が注目材料だ。

0コメント

  • 1000 / 1000