日米欧経済

・米国

9月の貿易収支は、関税の影響もあり$▲528億と赤字幅が5年ぶり低水準に縮小。労働市場では、JOLTS求人件数が9,10月と堅調で5年ぶり高水準に回復した一方、週次の新規失業保険申請件数は5年半ぶりの高水準に悪化するなど強弱入り交じる。FOMCでは市場予想通り25bpの利下げが決定された。メンバーによる金利見通し(ドッツ)等は、経済データが出揃っていないこともあり意見が割れたが、中央値は前回から横ばい。同時に短期債の買い入れオペ再開を発表したことに加え、パウエル議長が会見で「労働需要は明らかに弱まっている」と発言したことで、全体としてはハト派との印象が強まった。

・欧州

独の10月鉱工業生産は、米関税の悪影響を乗越え前月比1.8%と前月の1.1%から加速した。ラガルドECB総裁も「域内成長予測は上方修正の可能性が高い」と述べ、欧州経済に自信を示す。ECBシュナーベル理事の「次の金利変更は利上げになる」との発言もあり、今週のECB理事会でのタカ派転換リスクが指摘される。しかし、ビルロワドガロー仏中銀総裁は「近い将来に利上げを検討する理由はない」と述べ、利上げはまだ遠いことを示唆。今会合では政策金利の据置きが予想される。一方、英ではマンBOE委員が「雇用の弱さがインフレ懸念を上回る」と発言、今週の政策委員会での利下げ期待が高まる。

・日本

7-9月期GDP成長率改定値は、設備投資と輸出下振れの影響で下方修正された。ただし10-12月期の大企業業況判断は上振れ、10月の現金給与総額も増加するなど、景気は回復基調にある。堅調な賃金動向と物価の高止まりを受け、今週の日銀政策会合では政策金利の0.75%への引上げが予想される。利上げは1月以来で、金利水準は30年ぶり高水準、年間で合計50bpの利上げ幅も35年ぶりと、長いトンネルを抜け金融正常化が視野に入る。一方で、政策金利が日銀の想定する中立金利1~2.5%の下限に近付くことで利上げ打止め感が出るため、今会合で中立金利のレンジを修正するとの思惑もくすぶる。

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