為替サマリー
円・米ドル
世界的な株安の動きと米金融緩和を受けても円高の動きは限定的で、ドル下値でのドル買いニーズが強いことを確認する結果となった。ただし、市場の年内米利下げ確率予想は90%以上と高い一方、日銀の緩和余地は少ないと見ており、円安の動きも当面期待薄。結局2年半続いた110円±5円のもみ合い相場がまだ続くと予想される。
円・ユーロ
低迷する経済指標と混迷するBrexit問題に対する警戒感から通貨ユーロは下落トレンドだが、足元では独による財政支出の検討が下支え材料。通貨ユーロに関しては、低迷する欧州経済に加え、伊10年金利までも米金利を下回るなど魅力は乏しいが、合意なき離脱にせよ離脱延期にせよ、Brexitに関する不透明感が当面払しょくされれば、売り方の買戻しも期待できよう。
円・豪ドル
世界的に貿易が委縮する中で資源国である豪州経済にも悪影響が広がり,豪準銀は0.25%利下げし政策金利を過去最低の0.75%とすることを決定した。労働市場が先行き鈍化するリスクがあること、および足元インフレ率が前年比1.5%と豪準銀のインフレ目標2%を下回って推移していることなどから、豪準銀は追加緩和の可能性にも言及しており、豪ドルは金利低下を反映し上値の重い状況が続く。
円・ブラジルレアル
ゲデス財務相が来年にも辞任するとの噂が流れたうえ、米中貿易戦争の影響で資源価格全般が下落基調となるなかで資源国通貨レアルも売られ、一時的に過去最安値近辺まで下落した。ただし、市場が注目する年金改革法案が上院1回目採決で賛成多数で承認、さらに2回目も承認が見込まれるため、今後の財政再建と景気回復への期待からレアル買戻しが期待できよう。
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