米国市場

市場は3兆ドルに及ぶ景気対策によりコロナショック後の急激な景気回復を予想して動いた。ただし足元ではトランプ氏が大統領選に向けた支持率拡大を狙い対中攻撃を激化、米中貿易戦争再燃の様相を見せ始めているうえ、早急な制限緩和による感染第2波のリスクも燻る。ハイテク株中心のナスダック指数は2月以降の下げ幅の8割を戻すなど、米株市場にはやや高値警戒感が出始めた。

パウエルFRB議長は、米経済が前例のない下振れリスクに直面しており景気調整局面は2021年まで続く可能性があるとした。一方でマイナス金利政策に関しては有効性が確認できないとして否定的な見解を示すとともに、追加の財政支出への期待感を表明した。流動性に関してはクレジット面も含め先手を打って市場に資金供給を行い、市場はそれら効果を織込む。財政悪化懸念と低迷する経済指標の綱引きで、米金利は当面ボックス圏の動きか。

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