米大統領選

2020年のアメリカ大統領選の投票日11月3日が近づいてきた。現在新型コロナの影響で各州予備選挙が次々と延期されているが、夏の全国党大会に向け、現職の共和党トランプ大統領と民主党バイデン候補が公認候補として党指名を受けることがほぼ確実な状況。ここで大統領選の流れを再確認してみる。

<日程>

8/17の週:民主党全国党大会。各州の代議員投票により正式な民主党の正副大統領候補が指名される。

8/27以降に延期:共和党全国党大会。代議員投票により正式な共和党の正副大統領候補が指名される。

9/29:第1回大統領候補者による討論会。(2000年にはゴア氏が口ごもるブッシュ氏に大きなため息)

10/7:副大統領候補者による討論会。(2016年にはペンス副大統領がクリントン陣営ケイン氏を圧倒)

10/15,22:第2,3回大統領候補者による討論会。

11/3:大統領選挙(一般有権者による投票)…各州に配分される大統領選挙人合計538人が選出される。

12/14:大統領選挙(選挙人による投票)…大統領選挙人が投票を行い正式に大統領が決まる。

<仕組み>

・11/3に州単位で実施する一般有権者による投票にて選出される選挙人は、州の上下両院の議員数と同数で、カリフォルニア州などは55人と大票田。1票でも多く獲得した候補が選挙人をすべて獲得する勝者総取り方式(ネブラスカとメイン州は獲得人数ベース)。この後、12月に形式的に選挙人による選挙が行われ、正式に大統領が選出されるため、事実上、11/3に大統領が決まることになる。

・選挙人による選挙…選出された大統領選挙人が投票を行い正式に大統領が決まる。

<今後>

両大統領候補による政策が発表されTV討論会が行われる。このTV討論会は、2000年には圧倒的に有利とされていたゴア副大統領が共和党ブッシュ氏の見当違いの発言に対し何度も大きなため息をつき、見下しているとして支持率を落とした例や、2016年には副大統領候補による討論会において、現副大統領ペンス氏が対立するケイン氏より安定感のある発言でトランプ氏の支持率を持ち上げるなど、大統領選を大きく左右する重要な局面である。

足元の支持率はバイデン氏がトランプ氏を10%程度リードしている。ちなみに2016年のクリントン氏のトランプ氏に対するリードは4%程度だった。ここで米大統領選の投票率は通常50%台。トランプ氏の熱狂的な支持者は30%程度と言われており、その30%全員が投票に行くとトランプ氏が過半数獲得となる計算で、2016年の勝利もこのような熱狂的支持者によるものと言われる。今回は従来からの支持者がトランプ氏を見限るようなニュースも流れているが、どのような結果となるだろうか。

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