米国市場
米証券取引委員会がコロナ禍以降に若年層中心に顧客基盤を拡大した新興証券会社に検査に入ったことに加え、一部投資家による大量のハイテク株オプション取引に関する報道を受け、警戒感から市場は成長株中心に調整局面が続く。報道通りであれば、当該投資家に対峙した業者はオプションの売りポジションを抱えており、そのヘッジ取引(デルタヘッジ)は相場の動きを加速させるため、当面ハイテク株中心にボラティリティーの高い相場展開を予想する。
3兆ドルの経済対策に伴う国債増発と回復基調の米経済動向に加え、物価指標の底打ちから足元では米金利上昇への警戒感がくすぶっていたが、FRBは8月末に開催されたジャクソンホール会合においてインフレ率の長期目標を変更することで火消しに動いた。従来の「前年比+2%」から「一定期間の平均で前年比+2%」を目指すとし、日銀同様多少のオーバーシュートを容認することでゼロ金利政策の長期化を図ったようだ。今週はFOMCが予定されているが、市場は金融政策の現状維持を予想している。
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