米国市場
足元のインフレ率は生産者物価(川上)から消費者物価(川下)まで前年比で5%を超えており、一般的にはインフレ警戒感が広がるレベルだが、FRBは一時的な現象として当面現状の緩和政策を続ける姿勢を示す。需給ギャップの改善、景気回復が続く中で緩和マネーの吸収局面入りは未だ先として、しばらくはゴルディロックス(ぬるま湯)相場が続きそう。先週からスタートした企業決算も堅調で、米株の上昇基調に変化はない。
予想を上回る消費者物価と生産者物価の上昇を受け、将来インフレ率を予想するBEI(Brake Even Inflation rate)もさすがに反発。10年金利が一時1.2%台前半まで低下したことで、米債券ショート筋もある程度ポジションの整理が進んだと思われ、米金利は良い経済指標で上昇、悪い指標で低下する教科書通りの相場つきとなりつつある。パウエルFRB議長はインフレ警戒施策の採用は時期尚早とするものの、当面はインフレ動向と雇用回復状況を睨みながらテーパリング開始時期を探る展開となろう。
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