米市場
4-6月期GDP成長率は年率6.5%と予想の8.5%には届かなかった。下振れ要因は在庫投資と外需で、個人消費や設備投資などの国内最終需要は寧ろ強かった。アフターコロナに向け世界経済が正常化に向かう中、今後は在庫投資と外需の回復が予想されることに加え、現在好調な米企業収益がさらに上振れる可能性もある。一方FRBは、「利上げタイミングはずっと先」として現状の緩和政策を継続する姿勢を示しており、しばらくはゴルディロックス(ぬるま湯)相場が続きそうで、米株の上昇基調に変化はない。
予想を上回る物価関連指標と好調な4-6月期GDPおよび堅調な株価推移を受け、将来のインフレ率を表すBEI(Brake Even Inflation rate)は2ヶ月ぶり高水準に反発。パウエルFRB議長はインフレは一時的な現象としており、足元の米金利は低位安定を続けるが、一方で景気失速がないなら現在の金利は低過ぎると見る向きも多く、10年金利はやや反発基調に転じつつある。当面はインフレ動向と雇用回復状況を睨みながらFRBの次の一手を探る神経質な展開が続こう。
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