米国市場
足元、米国の企業業績は堅調で雇用環境など経済も大幅に改善している。懸念材料はオミクロン株による感染再拡大とインフレ動向。コロナ感染については、ワクチン複数回接種の有効性および重症化リスクの低下を市場は織り込みつつある。一方、インフレに関しては、FRBがタカ派へと転換したことで、今後インフレ沈静化と経済活動減速の両にらみとなる。インフレ鎮静化の前に金利上昇や資産価格の下落に伴う景気悪化が想定される場合、長期にわたる米株上昇局面が一旦終了となる可能性もあろう。
FRBはインフレについて一時的との表現を削除、市場予想通り、資産買入額の減額ペースを月150億ドルから300億ドルへ倍増、テーパリングの加速を決定した。この結果、来年3月中旬にテーパリングが終了、6月の利上げが見込まれる。FRBメンバーによる予想(ドットチャート)では2022年と23年に各3回、24年に2回の利上げが予想される。金利は、声明文で景気見通しのリスクとして新たなコロナ変異株の指摘もあり、一旦は悪材料出尽くしの流れから低下となった。但し、今後3年間で計8回の利上げを想定すると、先行き金利の再上昇も予想される。
0コメント