GDPが株高に繋がる
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
災害からの復興と経済の下振れリスク対策、および東京五輪後を見据えた経済活力維持を目的として、政府は財政支出13兆円を伴う経済対策を閣議決定した。民間支出も加えた事業規模は26兆円とも見積もられ試算ではGDPを1.4%押上げる。ここでGDPと株価の長期的関係を見てみる。
・図1は米国の株とGDPの推移で、GDP成長に伴い順調に株価は上昇しており、表1より株価のGDP成長率に対する感応度は1.8倍。米株は足元の上昇スピードが速く割高と言われるが、長期的GDP成長を考えれば株価上昇もある程度妥当と思われ、改めて株価は経済の鏡だと納得する。
・図2は日本の株とGDPの推移で、米国同様GDP成長に歩調を合わせるように株価が推移している。ただし日本のGDPはほぼ横ばいなので、株価も失われた30年と言われ低迷が続いた。
・図3.は欧州の株とGDPの推移。2000年近辺のユーロスタート時、および2000年代半ばに周辺国が相次ぎユーロ圏に参加した時期は期待感から株価が上昇したものの、その後GDP成長が止まると株価も伸び悩んでいる。株価低迷やマイナス金利の適用などで欧州の日本化とよく言われるが、原因は日本同様に欧州のGDP成長が止まっただけとの見方もできる。
さて、政府による日本の2020年予想GDP成長率は経済対策もあり年率1.4%。表1より日本の株/GDPの感応度が2.8倍なので、GDP成長により株価は約4%上昇すると試算されるが、果たしてどうなるだろうか。
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