株式サマリー
米国株式
中東情勢の緊迫化やそれに続く新型ウィルス問題、さらには米国内ですでに1万人以上の死者を出しているインフルエンザの蔓延と、断続的に発生する逆風にもかかわらず米株は堅調で過去最高値を更新。米中合意に基づく中国側の対米関税引き下げやトランプ大統領の弾劾裁判での無罪評決に加え、大統領選に関し民主党が有力候補を絞り込めず、トランプ氏有利との観測が広がるうえ、FRBは利上げに慎重で、株価上昇を支える金融の緩和状態は当面変わらないと予想され、米株の上昇局面はまだ続きそうだ。
欧州株式
全般的に経済指標が好調な米国に比べ足元の欧州指標は低迷している。域内GDP首位の独をはじめとして仏、伊、スペインなどでなかなか力強い景気回復とならないことが懸念材料。ただし今後は、英とEUの通商協定の進展、および景気減速局面においては過去最大の財政黒字を抱える独による景気対策への期待感もあり、当面の欧州株は底堅い展開が予想される。
日本株式
世界的に株価は堅調だが、日本は地理的に中国に近く新型ウィルスによる悪影響を受け易いとして日本株の戻りは鈍い。2017年以降3回跳ね返されている日経平均の24,000円レベルで利食い売りが断続的に入り、上値を抑えているようだ。ただし昨年来懸念されていた米中貿易摩擦が足元では緩和方向となり、加えて株価資産倍率など株価指標は割安なため、今後は日本株上昇が期待できよう。
アジア・オセアニア株式
中国株は、米中貿易摩擦に続く香港民主化要求デモ、新型ウィルスによる経済停滞といった断続的逆風を受けながらも比較的底堅い。アジア周辺国にも懸念は広がっており、中国への依存度が高い国の株価は反って中国よりも低調。米大統領選に向け米中貿易摩擦は緩和方向だが、香港のデモや新型ウィルスの完全解決への道は遠そうだ。
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