国債サマリー
米国債券
新型肺炎の感染者が世界中に広がるリスクへの警戒感からFRBは定例のFOMCを待たずに3日と15日に緊急利下げを発表し政策金利を再びゼロ%近辺とし、7000億ドルまでの債券購入を発表した。市場はすでにゼロ金利を織込んでいたためサプライズはないが、矢継ぎ早の対策が危機感を煽り、利益が乗った債券を売り急ぐ動きが広がり一時的に金利が上昇するなど市場の混乱は収まっていない。ゼロ金利政策が米国の日本化を加速するとの見方もあり混乱は当面続きそうだ。
日本債券
混乱する金融市場の安定化を図るとして、日銀はETFとREITの買入れ目途を倍増させる一方で、▲0.1%の政策金利は据置いた。政策変更はFedと協調した形だが、ECB同様マイナス金利の深堀りは先送りとしたことで、今後の利下げ期待は後退。市場では失望感から債券を売る動きに加え、傷んだポートフォリオの収益穴埋めを目的とした売却の動きも見られ、10年金利はプラス圏へと上昇した。加えて今後財政支出拡大の思惑もあり、景気減速懸念にも拘らず金利が低下しづらい状況。
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