米国市場

米大統領選はトランプ氏が勝利、上院も共和党が奪還し、下院も共和党となればトリプルレッドとなる。法案の議会通過が容易になるため、トランプ氏が公約に掲げた減税を含む10年で7.5兆円と試算される財政支出拡大の可能性が高まり、米株は大幅上昇した。改めて第1期トランプ政権でS&P500をアウトパフォームしたセクターを調べると、情報技術と一般消費財のみ。AI革命も緒に就いたばかりとすれば、バイデン政権でも好成績だった情報技術セクターの上昇が引続き期待できそうだ。

米大統領選でトランプ氏勝利となったことで、移民減少による賃金上昇、減税による購買力上昇、および関税引上げなどによってインフレ再燃が警戒される。加えて10年で7.5兆ドルの財政支出拡大は、国債増発につながるとして長期金利は上昇基調にある。一方でハリケーンの影響があったとはいえ10月の非農業部門雇用者数は下振れており、今後、雇用統計が回復しない限り、パウエル議長の発言通りFRBは利下げを継続すると予想される。来年1月の政権交代以降、トランプ氏の公約実現度合いにもよるが、経済のソフトランディングが見込まれれば、利下げの継続可能性は高く、長期金利の上昇も限定的となろう。

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